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■カール臼砲に関する資料■

以下では当方が所有しているカール臼砲に関する文献をあげた。 カールはその特異さ故に,生産台数や活躍の機会が少なかった割には多くの文献に登場する。 したがって,ここにあげた以外にもカールに関する解説や写真を掲載した文献はあるし, 当方が見落としているものもあることは確実である。

それぞれ当方の主観的なコメントも添えた。写真の枚数については, カール自体かそれに関連したものの数である。 なお当方は日本語と英語はたしなむが, ドイツ語は辞書を引きながらでも読解にかなり困難が伴うし,フランス語, ロシア語は皆目わからないので, そうした文献についてのコメントは少し割り引いて考えていただきたい。

総合的に見て有用な資料であると思う物に以下のような記号を付した。 (これらの資料は, 和書については一般書店で購入可能, 和雑誌のバック・ナンバーについては出版社に直接注文するか, 模型店,古本屋などで購入可能と思う。 洋書,洋雑誌に関しては, 洋書店や 各種模型雑誌に広告を出しているような スケール・モデルに力を入れている大手模型店に問い合わせてみていただきたい。 一応当方がよく利用するショップなどについては ここ にリストを挙げておいた。)

★★大変資料性が高く,また現在入手も容易である。
★★大変資料性が高く, 入手も(多少難しいかもしれないが)可能である。
☆☆現在絶版か入手困難な状態にあるが, 資料としての価値は非常に高いので,チャンスがあれば入手しておいて損はない。
資料性が高く,現在入手も容易である。
資料性が高く, 入手も(多少難しいかもしれないが)可能である。

1. 航空ファン別冊 第2次大戦のドイツ戦車4号戦車と軍用車両, 文林堂, 1971.
米軍に捕獲されたIV号弾薬運搬車の写真のみ2枚でカールの写真はない (IV号戦車の写真集なので当然か)。 2枚のうち1枚は他の日本語の文献にも見られるものであり特に珍しくないが, もう1枚はアバディーンに置かれていた(展示されていた?)当時のカラー写真で, 非常に貴重なものである (この写真の白黒版は[70]に掲載されている)。 ただし塗装は塗り直されている可能性も高く,注意が必要である。 この車両は後にスクラップにされたと言われている。 クレーンのアームが曲がっているなど破損が激しくいたしかたなかったのかもしれないが, 実に惜しい気がする。

2. ギュンター・デシュナー, ワルシャワ反乱 見殺しのレジスタンス, 第二次世界大戦ブックス56, サンケイ新聞出版局, 1973.
ワルシャワ蜂起の際のカールについて一部記述がある。 戦記であって車両の解説書ではないのにカール関連の写真が数枚載っている。 いずれもVI号砲Ziuのものである。 ただしどれも他の文献で見ることができるものである。

3. 航空ファン別冊 第二次大戦のドイツ戦車写真集, 文林堂, 1976.
写真1枚。

4. 航空ファン別冊 第二次大戦のドイツ列車砲写真集, 文林堂, 1977.
カール臼砲の写真は2枚しかないが, そのうち1枚は米軍に捕獲された11転輪タイプの車両(車両番号は不明)の写真であり, 戦後にアバディーンで撮影されたものである。 (この写真から,カールの隣にはレオポルドが展示されていたらしいこともわかる。) この写真を載せている文献は他に無いわけではないが,この写真集に掲載のものが最も鮮明である。 ただし巻末の解説文にカールに関する記述はない(列車砲の写真集なのだから当然か)。

5. 航空ファン別冊 第二次大戦のドイツ戦車写真集, 文林堂, 1979.
写真2枚。

6. 航空ファン別冊 第二次大戦のドイツ戦車自走砲戦車写真集, 文林堂, 1979.
写真3枚。

7. 戦車マガジン別冊 第二次大戦ドイツのスーパー兵器, 戦車マガジン, 1984.

8. 戦車マガジン別冊 第二次大戦ドイツ戦車4号戦車とバリエーション, 戦車マガジン, 1986.
米軍に捕獲されたIV号弾薬運搬車の写真のみ2枚。いずれも他でも見られる。

9. ピーター・チェンバレン,ヒラリー・L・ドイル, ジャーマンタンクス, 大日本絵画, 1986, ISBN 4-499-20533-6.
[30] の日本語版。素晴らしい解説が満載の,定評ある文献である。 カールについてもその例にもれず文章の分量は少ないながら内容は充実している。 ただし今となっては [27] [32] [37] などと照らすと疑問のある部分もある。 カールの写真15枚,IV号弾薬輸送車の写真3枚。 レイアウトの関係で多くの写真が小さいのが残念。

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10. ホビージャパン, No.215, 4月号, 1987.
ホビージャパン, No.216, 5月号, 1987.
ホビージャパン, No.217, 6月号, 1987.
ホビージャパン, No.218, 7月号, 1987.
ホビージャパン, No.219, 8月号, 1987.
小澤勝三氏による1/35スケールのスクラッチの製作記事。 今となっては形状に疑問点も多いが当時は衝撃的な記事だった。IV号弾薬運搬車もあり。

11. 戦車マガジン, Vol.10, No.9, 1987.
戦車マガジン, Vol.11, No.3, 1988.
写真9枚。IV号弾薬運搬車の写真2枚。大判で見やすい。

12. 戦車マガジン5月号別冊 ドイツ戦闘兵器の全貌3, 戦車マガジン, 1991.
篠正人氏による解説と写真9枚。IV号弾薬運搬車の写真も2枚。

13. PANZER, No.214, 10月号, サンデーアート, 1991.
斉木伸生氏による解説10ページ。写真15枚。 1991年時点での日本語による解説としてはボリュームがあってまとまっているような気がする。 最新の情報を反映して改定された文章が発表されることを期待する。

14. PANZER, No.215, 11月号, サンデーアート, 1991.
折込図面がカールなのだが,ちょっと大雑把な図面であまり参考にならない。写真,解説などはなし。

15. 戦車マガジン, Vol.15, No.4, 1992.
クビンカに展示されている車両の写真3枚。

16. モデルアート臨時増刊 第2次世界大戦のドイツ自走砲, No.404, モデルアート, 1993.
後藤仁氏による解説2ページと宇野雅敏氏による1/35スケールのスクラッチの作例。 実車写真はないが参考になる。 ただし転輪の配置は誤り(車体を貫くトーションバーの位置のせいで転輪は左右でずれてついているのだが,宇野氏の作例では位置が左右対称になってしまっている)。

17. PANZER臨時増刊ピクトリアル ドイツ軍自走砲, サンデーアート, 1994.
写真4枚と米軍に捕獲されてアバディーンに送られた(そのあとスクラップになった) IV号弾薬輸送車の写真2枚。

18. Ground Power, No.22, 3月号, デルタ出版, 1996.
ドイツ軍試作車両の特集号。 ワルシャワ蜂起時のZiuの一連の写真を中心に写真26枚。 弾薬運搬車の写真2枚。 またソ連軍がIV号車を捕獲したときの写真1枚は国内の資料では珍しい。 ただし「IV号車は1944年にセバストポリで捕獲された」とする解説には疑問が残る。 ドイツ側の記録では少なくとも1945年3月まではIV号車は稼動していたことになっている。 再編集され別冊化された [52]

19. モデルアート臨時増刊 クビンカ戦車博物館コレクション ドイツ・諸外国編, No.473, モデルアート, 1996.
各車両1ページしか割り当てられていないのが残念。

20. モデルアート, No.488, 4月号, モデルアート, 1997.
モデルアート, No.490, 5月号, モデルアート, 1997.
モデルアート, No.492, 6月号, モデルアート, 1997.
モデルアート, No.496, 8月号, モデルアート, 1997.
モデルアート, No.498, 9月号, モデルアート, 1997.
モデルアート, No.504, 12月号, モデルアート, 1997.
CMK 1/35キットの製作記。転輪が8個のタイプのキットを転輪11個に改修し (キャタピラは当然作り直し),各部を徹底的にディテール・アップした力作。 IV号弾薬運搬車はCMKのキットではなく自作。

21. ミリタリー・モデリング・マニュアル, No.10, ホビージャパン, 1998.
嘉瀬翔氏によるMini-Art Studioの1/35キットとスクラッチの輸送貨車。 この記事を見る限り,Mini-ArtのキットはCMKよりも出来が良いことがわかる。

22. グランドパワー3月号別冊 第2次大戦ドイツ軍秘密兵器(1) , デルタ出版, 2000.
写真9枚。日本語による解説としては充実している。

23. ヴァルター・J・シュピールバーガー, 特殊戦闘車両, 大日本絵画, 2002, ISBN 4-499-22774-7.
[29] の1993年版の日本語訳。写真12枚。本文中でカールに割り当てられた解説が少ないのが残念。

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24. Armour Modelling, Vol.40, 2月号, 大日本絵画, 2003.
模型誌であるが,カールのTristar 1/35キットの新製品情報のなかに, クビンカ戦車博物館に展示されている車両の捕獲当時と思われる写真が1枚掲載されている。 これは[37]のものとは別で, 他では[38]でしか見た事がない。

25. F. M. von Senger, Etterlin, "German Tanks of World War II", Galahad Books, 1969, ISBN 0-88365-051-7.
古い資料である。大昔には定本だったが…。絶版と思われる。英語。

26. F. M. von Senger, Etterlin, "Die Deutschen Geschuitze 1939-1945", Lehmanns, 1973, ISBN 3-469-00186-3.
古い資料。ドイツ語。何度か再刊されており,現在は以下の版が入手可能である。 内容は変わっていないと思われる。
F. M. von Senger, Etterlin, "Die deutschen Geschuitze 1939-1945", Bernard & Graefe Verlag, 1999, ISBN 3-7637-5989-1.

27. Waffen Revue, Nr.3, DWJ, 1971.
Waffen Revue, Nr.21, DWJ, 1976.
Waffen Revue, Nr.22, DWJ, 1976.
Waffen Revue, Nr.23, DWJ, 1976.
Waffen Revue, Nr.32, DWJ, 1979.
発行は古いが内容は非常に充実している。 開発の初期段階での図版や写真, カールを分解してトレーラで移動する様子を示す一連の写真は恐らくこれらが初出だったと思われる。 専用の移動貨車の詳細を示す写真もある。幸い現在でも入手可能なようである。 [32] [37] と並んで重要な文献であると思う。ドイツ語。 ★★

To DWJ

28. Spielberger, W. J., "Panzer IV & Its Variants", The Spielberger German Armor & Military Vehicles, Vol IV, Schiffer Books, 1993, ISBN 0-88740-515-0.
IV号弾薬運搬車の写真と解説。ドイツ語。 1944年ワルシャワ蜂起時のZiuの写真も小さいながらある。 カール自体の説明はない。 この本は英語訳がSchiffer Booksから出版されている。 残念ながら日本語版は(まだ)ない。
ドイツ語原版:
Spielberger, W. J., "Der Panzerkampfwagen IV und seine Abarten", Militaerfahrzeuge Band 5, Motorbuch Verlag, 1975, ISBN 4-87943-402-6.

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28b. Spielberger, W. J., Doyle, H. L., Jentz, T. L., "Panzerkampwagen IV and Its Variants 1935-1945 Book 2", The Spielberger German Armor and Military Vehicle Series, Schiffer Books, 2011, ISBN 978-0764337567.
[28]の増補改訂版。 内容もIV号戦車の開発史とA-J型の解説中心に書き直され, IV号弾薬運搬車を含め派生型車両の解説は一切省かれている。 大幅な改定のため,前作を置きかえるという形ではなく, 「第2巻(Book 2)」という位置づけにしている。 ところがドイツ語原版では,題名も変わっているにもかかわらず, 前と同じく「シリーズ第5巻(Band 5)」としていて紛らわしい。
Spielberger, W. J., Doyle, H. L., Jentz, T. L., "Begleitwagen Panzerkampfwagen IV", Militaerfahrzeuge Neuer Band 5, Motorbuch Verlag, 1998, ISBN 3-613-01903-5.

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29. Spielberger, W. J., "Spezial-Panzer Farhzeuge des deutschen Heeres", Militaerfahrzeuge Band 8, Motorbuch Verlag, 1977, ISBN 3-87943-457-3.
1993年の改訂版の 日本語訳 が大日本絵画から出ている。写真12枚,図版2葉。 本文中でカールに割り当てられた解説が少ないのが残念。ドイツ語。

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30. Chamberlain, P., Doyle, H. L., "Encyclopedia of German Tanks of World War Two", Arms and Armour Press, 1978, ISBN 0-85368-202-X.
日本語訳 が大日本絵画から出ている。 出版当初は大評判になった文献である。 カールについても文章の分量は少ないながら内容は充実している。 ただし今となっては [27] [32] [37] などと照らすと疑問のある部分もある。 カールの写真15枚,IV号弾薬輸送車の写真3枚。 レイアウトの関係で多くの写真が小さいのが残念。 英語。
現行版は:
Chamberlain, P., Doyle, H. L., "Encyclopedia of German Tanks of World War Two", Sterling, 1999, ISBN 978-1854095183.

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31. Engelmann, J., "German Heavy Mortars", Schiffer Military History Vol.39, Schiffer Books, 1991, ISBN 0-88740-322-0.
独Podzen Pallasの
Engelmann, J., "Deutsche Schwere Moerser", Band 43, Waffen-Arsenal, Podzun-Pallas-Verlag, 1978, ISBN 3-7909-0064-8.
の英訳版。 写真(10枚)は見慣れたものばかりだが大判なのでありがたい。 現在も入手可能。英語。

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32. Taube, G., "Die Schwersten Steilfeuer-Geschuetze 1914-1945", Motorbuch Verlag, 1981, ISBN 3-87943-811-0.
一冊ほぼまるごとカールの解説となっており, 分量,内容ともに [37]と双璧をなす文献。 残念ながら絶版の模様。図版,写真ともにこの本以外では見られないものも多数。ドイツ語。 ☆☆

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33. Ledwoch, J., "Karl-Moerser Geraet 040/041", Wydawnictwo Militaria, 1996, ISBN 83-86209-98-4.
ポーランド語なので全然読めない。

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34. Military Armor International, No.6, Librairie Le Hussard, 1999.
Military Armor International, No.7, Librairie Le Hussard, 1999.
Military Armor International, No.8, Librairie Le Hussard, 2000.
Military Armor International, No.9, Librairie Le Hussard, 2000.
フランスの模型誌。CMKのカール(8転輪タイプ)(No.6), IV号弾薬運搬車(No.7),移動貨車(No.8)の製作記事およびディオラマ(No.9)。 実車写真も数枚あり。 フランス語の雑誌であるが,記事の英文訳も別に綴じ込まれている。 ただしなぜかNo.8のみはこの英文訳がない。 もしかすると英文訳付きの(輸出用?)版とフランス語のみの版が発行されているのかもしれない。

35. Military Vehicle Modeller International, No.7, Guildhall Leisure Services Ltd, 2000.
Military Vehicle Modeller International, No.13, Guildhall Leisure Services Ltd, 2001.
Military Vehicle Modeller International, No.15, Guildhall Leisure Services Ltd, 2001.
イギリスの模型誌。CMKのカール(8転輪タイプ)(No.7), IV号弾薬運搬車(No.13),カール(11転輪タイプ)と移動貨車(No.15)の製作記事。

36. Militaria I Fakty, No.3, Ajaks, 2001, ISSN 1509-8524.
ポーランド語。

37. Jentz, T. L., "Bertha's Big Brother Karl Geraet (60cm) & (54cm)", Panzer Tracts, 2001, ISBN 0-9708407-2-1.
現時点での最新資料。薄い冊子ながらこの本で初めて公表される新説,新事実も多い。 写真は既発表のものも多いが大判なので見やすい。 米軍に捕獲されたII号砲,V号砲の写真は興味深い。 解説文は読み込む価値あり。 クビンカに展示されている車両の捕獲時(もしくはクビンカに移送されてから間もない頃?)の写真(1枚)はこれ以外では [38]でしか見られない。 今カールの資料として購入するならこの本以外は考えられない。英語。 ★★

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38. ΠΟΛИΓΟΗ(ポリゴン), No.2 (10), 2002.
ロシア語の雑誌で私には読めないのが痛い。 ソ連軍に捕獲されたカールはIV号砲とVI号砲(I号砲)の二つであったこと, Adam, EveがBaldur, Wotanと名前が変わったこと, VI号砲とI号砲の共食い整備が行われたこと, クビンカに残る砲の塗装を剥がすと「Adam」と書かれていたこと, など他では見られない事実が記述されている(らしい)。 ソ連軍に捕獲された車両の写真(IV号砲2枚,VI号砲7枚)は非常に珍しい(暗くて不鮮明なのが残念)。 ★★

39. Jentz, T. L., "Artillerie Selbstfahrlafetten 15cm s.I.G.33 auf Pz.Kpfw.I (ohne Aufbau) to Karl-Geraet (54cm)", Panzer Tracts, No.10, Panzer Tracts, 2002, ISBN 0-9708407-5-6.
カールに関しては写真4枚と短い解説のみ。

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40. Allied-Axis, No.9, Ampersand Publishing, 2003.
ワルシャワ蜂起時のZiuの未発表写真数枚を含む。大判で見やすいのでありがたい。 ☆☆

41. Hahn, F., "Waffen und Geheimwaffen des deutschen Heeres 1933-1945", Bernard & Graefe Verlag, 1998, ISBN 3-7637-5915-8.
第2次大戦のドイツ軍の陸戦兵器一般を取り上げた本。 初版はもっと古いかもしれない。 個々の兵器に割り当てられた写真や分量は少ないが, カールについてはそこそこの記述量がある。 この文献を種本としていると思われるインターネット・サイトや文献もあるようである。

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42. ホビージャパン, No.408, 6月号, 2003.
青木周太郎氏による,各部のディテール・アップを施したドラゴンの1/35キットの作例。

43. モデルアート, No.634, 6月号, モデルアート, 2003.
安田征策氏によるドラゴン1/35キットの作例。 クビンカの実車写真(4ページに渡って紹介されている) に基づいて細部にいろいろ手を入れており非常に参考になる。 (ただし, クビンカの実車の現在の状態が戦時中の姿と同じであるかどうかについては検討が必要。 ソ連軍が移送後に不正確に再現したり,補修した部分があるようなのである。) ★★

44. Master Modelers, Vol.9, 芸文社, 2003.
こちらもドラゴン1/35キットの作例。 ホビージャパン,モデルアートの作例に比べると少しあっさりしているが, こちらも結構手が入った作例。 手を入れるポイントの違いが興味深い。

45. Model Graphics, No.94, 8月号, 大日本絵画, 1992.
Brian Wells氏の1/35スクラッチのGeraet 040。 1991年度ユーロミリテール模型コンテスト1/35車両スクラッチ部門金賞受賞の力作の紹介記事。 一時期この作品を原型にクロムウェル・モデルがレジン・キットを発売する, という話があったものの結局実現しなかった。

46. PANZER, No.191, 1月号, サンデーアート, 1990.
カールと弾薬運搬車の写真21枚。 このうちE型ベースの弾薬運搬車の写真1枚は他の文献では見たことがない。 その他は既発表のものであるが,和文誌としては初登場の写真もある。 画質が良くないものもあるのが少し残念である。

47. PANZER, No.372, 6月号, アルゴノート, 2003.
5ページの小記事。

48. Ledwoch, J., "Warszawa 1944", No.148, Wydawnictwo Militaria, 2002, ISBN 83-7219-121-2.
ポーランドの出版社からのワルシャワ蜂起に関する文献。 Ziuの写真が数枚掲載されている。 ただし既出のものであるし画質も良くないので, あくまでワルシャワ蜂起の資料として購入を考えるべき。 ポーランド語。

49. ホビージャパン, No.410, 8月号, 2003.
青木周太郎氏による,CMKの1/35 IV号弾薬運搬車の作例。 ただし大幅に手を加えており,CMKのキットの部品で使われているのは, 主にクレーンと車体左右のグリルなどのみである。 シャーシはタミヤIV号J型をもとにE型に改造してある。 車体上部はほとんどフルスクラッチで, CMKのキットではあっさり無視されていたリベット類も再現している。

50. ワールド・ウェポン, No.29, デアゴスティーニ, 2003.
VI号弾薬運搬車が紹介されている。 特に新事実が載っているわけでもない,1ページのあっさりした記事である。

51. ワールド・ウェポン, No.48, デアゴスティーニ, 2003.
カールについてのわずか3/4ページ程度の記事。 文章そのものには誤りもあるし特に見るべきものはないが, 掲載されいる2枚の写真は珍しいものである。 少なくとも私は初見だった。 1枚は回りの風景から判断して1942年のセバストポリ攻撃時の8転輪車台のII号砲と思われる。 かなり修正されているため細部については参考にしにくいが, 砲撃位置まで自走してきた直後のような様子で興味深い。 もう1枚では駐退器部分に白く大きく「Thor」と書かれているのが判読できる。 いつの時点で撮影されたものかは判然としないが, 同じくセバストポリ戦に参加したIV号砲なのではないかと推測される。

52. 第2次大戦ドイツ試作車両, グランド・パワー9月号別冊, ガリレオ出版, 2003.
[18]を再編集して別冊としたものと思われる。 一部入れ替えや改定があるようだが,解説,写真,図面はほとんど同じである。 [18]より一回り大きなA4サイズになり,写真も全体に大きくなったのがありがたい。 カールの写真に関しては大きくはなったが少しピントがぼけた感じになってしまっているのが残念。 弾薬運搬車の写真は[18]とは違うものが2枚掲載されている。 (ただしどちらも他の資料で見慣れたものではある。) 2008年に一部内容を改定した新版が発行された。

53. AFV Modeller, No.12, AFV Modeller, September/October, 2003.
ドラゴンの1/35キットの作例。 かなり手が加えられている。 またThomas Anderson氏による8ページにわたるクビンカに残る車両の写真と解説記事は大変参考になる。 ★★

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54. Military Miniatures in Review, No.33, Ampersand Publishing, 2003.
ドラゴン1/35キットの作例。

55. Spielberger, W. J., Feist, U., "Sonderpanzer - German Special Purpose Vehicles", Armor Series, No.9, Aero Publishers, Inc., 1968.
かつてこのシリーズは安価で入手も容易であり, 定番の資料だった。 掲載されている写真は今では見慣れたものばかりであるが, カールを含め特殊車両の写真は限られているので, 逆に言えば当時としては充実した内容を持っていた考えられる。 ただし解説文の古めかしさは否めない。 この本を大幅に発展させたのが [29] であると見ることもできる。

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56. Fine Scale Modeler, Vol.12, No.2, February, Kalmbach Publishing Co., 1994.
Brian Wells氏の1/35スクラッチのGeraet 040。 製作過程も含めて5ページにわたる紹介記事。

57. Master Modelers, Vol.12, 芸文社, 2003.
ドラゴン1/35 540mm Geraet 041の作例と メタル・トループス1/144レジン・キットのレビュー記事。 さらにカールの塗装例の図版5葉。

58. 戦車マガジン別冊 第二次大戦ドイツのテスト戦車と重戦闘車, 戦車マガジン, 1988.
カールの写真15枚。いずれもよく知られたものである。

59. Military Modelling, Vol.33, No.13, November, Highbury-Nexus Special Interests Ltd., 2003.
ドラゴンの1/35キットの作例。 これもまたこまごまと手が加えられている。 クビンカに残る車両の写真が2ページ分掲載されていて資料価値もある。

60. Model Graphix, No.232, 3月号, 大日本絵画, 2004.
ドラゴン1/35キット(60cm砲バージョン)の作例。 このキットはサスペンションが解除された射撃状態になっているのだが, それをあえて改造し,自走状態として作成しているのが珍しい。

61. ミリタリー・モデリング・マニュアル, No.16, ホビージャパン, 2004, ISBN 4-89425-321-6
ホビージャパン誌[42] [49]に掲載されたカールとIV号弾薬運搬車を使ったディオラマ。

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62. Steel Art, No.5, Auriga Publishing International, 2003.
イタリアの模型誌。 ドラゴン1/35キット(60cm砲バージョン)の作例とクビンカの実車写真6ページ。 実車写真はThomas Anderson氏の提供によるもので AFV Modeller誌[53]に掲載されたものと同じものも多いが, こちらでしか見られない写真も数枚ある。

63. Stefan Koenig, FAMO 18t, The Military Machine, Koenig Verlag, 2001, ISBN 3-9805216-4-8.
分解されクレマイヤー・トレーラーに搭載されて, 18tハーフトラックに牽引されている写真が数枚掲載されている。

64. Jentz, T. L., Doyle, H. L., "Gepanzerte Nachschub Fahrzeuge", Panzer Tracts, No.17, Panzer Tracts, 2004, ISBN 0-9744862-4-8.
IV号弾薬運搬車の大判の写真12枚。初見の写真もあり解説も大変参考になる。 現在版元品切れの模様。 ★★

65. Ground Power, No.121, 6月号, ガリレオ出版, 2004.
68ページ余りもあるカールの特集記事。 日本語の資料としては最新の内容であり入手する価値は高い (ただし解説には一部疑問が残る点もないわけではない)。 掲載された写真には見慣れたものもあるが, 貨車輸送状態のものを中心にこれまで未発表だったと思われる写真が10枚程度もある。 またクビンカの車両の写真も多数ある。 ただし少し暗かったり,全体に不鮮明な写真もあるので注意。 写真の原板自体の状態が悪かったり, ニュース・フィルムから起こした写真がぼけて見えるのはいたしかたないと思うが, 他の出版物ではかなり鮮明に印刷されている写真が, この号では見難くなっているのは残念と言わざるを得ない。 感想をこちらにまとめてみた。 ★★

66. Military Modelling, Vol.22, No.8, August, Argus Specialist Publications, 1992.
Steve Shrimpton氏によるカールのスクラッチ・ビルド。

67. Steel Masters Specials, No.22, Histoire & Collections, 2004.
ドラゴンのキットをエッチング・パーツとアーモのアルミ砲身でディテール・アップし, ワルシャワ蜂起時のZiuを再現した作例。 フランス語の雑誌のため詳細ははっきりしないが, 使ったキットは6181 54cm Moerser "Loki" Geraet 041か 6179X 60cm Moerser "Karl" Geraet 040(特別版)のようである。 実車写真数枚を載せた実車解説も4ページほどある。

68. Master Modelers, Vol.19, 芸文社, 2004.
トランペッター1/35キット(11転輪シャーシ版)の製作記事。 貨車搭載状態に組んであり,このキットの迫力を良く伝えている。 細部の追加工作もされており参考になるが, なぜか本体のサスペンションを「自走状態」に組んでしまっているという重大な間違いがある。 この点は組立説明書ではきちんと説明されているのにどうしたことだろうか。 また組立説明書の不備のせいで, 貨車のジャッキの選択パーツも間違ってしまっている (「トランペッターのキット」 の項を参照のこと)。

69. モデルアート, No.674, 2月号, モデルアート, 2005.
トランペッター1/35キット(11転輪シャーシ版)の製作記事。 貨車搭載状態に組んであるが, Master Modelersの記事と同様, 組立説明書の不備のせいで貨車のジャッキの選択パーツを間違ってしまっている (「トランペッターのキット」 の項を参照のこと)。

70. Doyle, D., "Standard Catalog of German Military Vehicles", kp books, 2005, ISBN 0-87349-783-X.
Chamberlainの大著 (日本語訳はこちら)に続く, ドイツ戦闘車両を網羅的に解説した書籍。 500ページあまりもある。 カールとIV号弾薬運搬車も当然取り上げられている。 [4] [52] [65]などに掲載されている, アバディーンにあったカールの写真もある。 またIV号弾薬運搬車の写真のうちの1枚は これまで[1]でしか見られなかったカラー写真の白黒版。 紙質があまり良くないので,写真が一部不鮮明なのが残念。

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71. Tamiya Model Magazine International, No.116, June, ADH Publishing, 2005.
6181 54cm Moerser "Loki" Geraet 041の作例。 エデュアルドのエッチングなどを使い,かなり手を加えているが, 本文には「直すところが多くてだんだんやる気が失せた」と書かれていたりもする。 なお余談であるが,この号の目次にはなぜか「June 2006」と印刷されている。

72. Steel Masters, No.67, February-March, Histoire & Collections, 2005.
ドラゴンのパンツァー・コープ・シリーズのレビュー記事。 カール他いくつかのキットの作例が掲載されている。 海外の雑誌で1/144のAFVキットが取り上げられるのは珍しいような気がする。 フランス語。

73. Scale Models International, Vol.35, Issue 413, August, SAM Publications, 2005.
ドラゴンの1/35キットのレビュー記事。 シャーシが2個入った「特別版(6179X)」を取り上げているのが珍しい。 [53] AFV Modeller とはまた違ったディテール・アップの記事であり興味深い。 他にトランペッターの1/144キットのレビューもある。 英語。

74. 高橋慶史, バトル・オブ・カンプフグルッペ第38回1944年8月ワルシャワ蜂起−死の舞踏−前編, Armour Modelling, Vol.78, 4月号, 大日本絵画, 2006.
高橋慶史, バトル・オブ・カンプフグルッペ第39回1944年8月ワルシャワ蜂起−死の舞踏−中篇, Armour Modelling, Vol.79, 5月号, 大日本絵画, 2006.
高橋慶史, バトル・オブ・カンプフグルッペ第40回1944年8月ワルシャワ蜂起−死の舞踏−後編, Armour Modelling, Vol.80, 6月号, 大日本絵画, 2006.
高橋慶史, バトル・オブ・カンプフグルッペ第41回1944年8月ワルシャワ蜂起−鋼鉄の死神−前編, Armour Modelling, Vol.81, 7月号, 大日本絵画, 2006.
高橋慶史, バトル・オブ・カンプフグルッペ第42回1944年8月ワルシャワ蜂起−鋼鉄の死神−中篇, Armour Modelling, Vol.82, 8月号, 大日本絵画, 2006.
高橋慶史, バトル・オブ・カンプフグルッペ第43回1944年8月ワルシャワ蜂起−鋼鉄の死神−後編, Armour Modelling, Vol.83, 9月号, 大日本絵画, 2006.
1944年8月から10月のワルシャワ蜂起についての解説。 第41回から第43回では蜂起軍制圧のために投入されたドイツ軍部隊について述べられており, カールを装備した第638重砲兵中隊については第43回に記述がある。

75. Master Modelers, Vol.46, 芸文社, 2007.
トランペッターのカール(キット#215)と弾薬運搬車(IV号D型ベースの#362)のレビュー記事。

76. モデルアート, No.727, 6月号, モデルアート, 2007.
トランペッターの弾薬運搬車(IV号D型ベースの#362)のレビュー記事。

77. Fine Scale Modeler, Vol.25, No.6, July, Kalmbach Publishing Co., 2007.
トランペッターの弾薬運搬車(IV号D型ベースの#362)のレビュー記事。

78. Ledwoch, J., "Geraet 040/041 Karl Moerser", Tank Power Vol.281, Wydawnictwo Militaria, 2007, ISBN 978-837-219-281-3.
本文はポーランド語と英語のバイリンガル。 同社の別資料[33], [48]の拡大充実版といった趣である。 東側に残る資料を基にしているのか, 西側の資料(例えば資料[37])などとは一部食い違う部分もあるが, その分興味深い。 またポーランドの出版物らしく, ワルシャワ蜂起に投入されたカールに関する記述は充実している。 (蜂起から60年以上たった2007年になってもまだカールの不発弾が発掘されている, との話は興味深い。) 写真はおなじみのものがほとんどで, 未見のものは弾薬運搬車の1枚とワルシャワで発見された不発弾の写真などだけだった。 また残念なことに写真印刷の質は悪く,全体に暗くかつピントが甘い。 クビンカの車両の写真も数ページある。 1/35のカールや弾薬運搬車の図面も数枚あるが, イラストの域を出るものではない。

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79. Sweeting, C.G., "Blood and Iron: The German Conquest of Sevastopol", Brassey's Inc., 2004, ISBN 1-57488-796-3.
題名の示すとおり,1942年のセバストポリ攻略戦に関する戦記。 本書は総ページ数約200のうち,半分近くを独軍が用いた兵器を解説した付録が占めており, ドーラ,カールにそれぞれ付録1章ずつが割り当てられている。 この版はハードカバーであるが,ペーパーバック版も存在する。 Sweeting, C.G., "Blood and Iron: The German Conquest of Sevastopol", Potomac Books, 2005, 1-57488-797-1.

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80. Taube, G., "500 Years of German Cannon", Schiffer Books, 2001, ISBN 0-7643-1308-8.
英語。 カールに関する記述は少ないが, 掲載されている写真は他では[32]にしか見られないものがあったり, 出版物ではこれでしか見られない, "Baldur"のニックネームがついている3色迷彩のI号車のものがあったりする。 独Podzun-Pallas社の
Taube, G., "500 Jahre Deutsche Riesenkanonen", Waffen Arsenal, Podzun-Pallas-Verlag, ISBN 3-7909-0420-1.
の英訳版。 ★★

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81. Forczyk, R., "Sevastopol 1942, Von Manstein's Triumph", Campaign 189, Osprey Publishing, 2008, ISBN 978-1-84603-221-9.
1941年11月から42年7月までのセバストポリ攻略戦に関する戦記。 カールの写真は1枚のみだが, これは以前ネット・オークションでのみ見られたもので, 印刷物としてはこれが初出と思われる珍しいもの。 英語。

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82. モデルアート, No.742, 2月号, モデルアート, 2008.
トランペッターの1/35カールと弾薬運搬車の製作記事とジオラマ。

83. "マウス/Eシリーズと試作軍用車両", グランド・パワー3月号別冊, ガリレオ出版, 2008.
[52]の改定新版。 残念ながらカールに関する記述や写真は若干削除されてしまっている。 また[52]のカールに関する解説文には一部疑問のある部分があったのだが, 特に変更はされていないようである。

84. Engelmann, J., Scheibert, H., "Deutsche Artillerie 1934-1945, Eine Dokumentaqtion in Text, Skizzen und Bildern", C. A. Starke Verlag, 1974.
ドイツ語

85. Xtreme Modelling, Issue 23, Xtreme Modelling Publications, 2007
スペインの模型誌。 トランペッター1/35キットを, 1945年春の54cm砲搭載のLokiの貨車輸送状態で組んだ作品。 砲身のライフリングの再現,履帯を固定するターン・バックルの自作などを行っている。 履帯はトランペッターのキットのベルト式のものを下半分に, ドラゴンのパーツに手を加えたものを上半分に使っており興味深い。 なお本誌は隔月で発行され,スペイン語版と英語版がある。

86. Steel Art, No.43, Auriga Publishing International, July, 2007.
イタリアの模型誌。 トランペッター1/35 IV号弾薬運搬車D型の作例。 イタリア語

87. Steel Art, No.48, Auriga Publishing International, December, 2007.
トランペッター1/35の作例。 セバストポリ戦のために貨車輸送中の状態を想定した情景作品となっている。 残念ながら写真の枚数が少ないので見ごたえに乏しい。 イタリア語

88. Xtreme Modelling, Issue 29, Xtreme Modelling Publications, 2008
ドラゴン1/35キットの作例。 英語。

89. Archer, L., Auerbach, W., "Panzerwrecks 6", Panzerwrecks, August, 2008, ISBN 978-097541836-9.
1945年春に貨車輸送中に米軍に捕獲されたLokiの写真が3枚掲載されている。 どれも印刷物としては初出と思われ,貴重である。 英語。

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90. Les thematiques Steel Masters, No.5, Histoire & Collections, April 2009.
セバストポリ戦の特集号。 カールに関しては模型作例はないが, 約10ページの解説記事(写真と図版20枚以上)がある。 ただし写真はいずれもみなれたもの。 フランス語。

91. M Hobby, Zeihgaus Publication, 10 (96) 2008.
ホビーボスの1/72カールのレビュー記事。 ロシア語。

92. Forczyk, R., "Warsaw 1944, Poland's bid for freedom", Campaign 205, Osprey Publishing, 2009, ISBN 978-1-84603-352-0.
1944年夏のワルシャワ蜂起に関する資料。 日本語の[74]と併せて読むのがよいだろうか。 カールに関する解説や写真はほとんどない。 英語。

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93. "The Warsaw Uprising", After the Battle 143, Battle of Britain International Ltd, 2009.
これもワルシャワ蜂起に関する資料。 英語。

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94. "ドイツ高射砲とカール自走砲", グランド・パワー6月号別冊, ガリレオ出版, 2010.
グランド・パワーNo.121 [65]の記事を別冊化したもの。 残念ながら[65]には掲載されていたクビンカの現存車の写真がすべて削除されてしまっている。 その他の写真も一部入れ替わっているものがあるようだ。 本文には特に変更はない([65]にあった誤植までそのままなのはご愛敬?)。 ★★

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95. ミリタリー・モデリング・マニュアル, No.23, ホビージャパン, 2011, ISBN 978-4-7986-0229-5.
嘉瀬翔氏によるトランペッターの1/35カールを2台使った情景の記事が素晴らしい。 嘉瀬氏はミリタリー・モデリング・マニュアル No.10[21] でもMini-Art Studioのレジン製カール・キットとスクラッチ・ビルドの輸送貨車を発表しているが, 今回はカール組立用の35tクレーンがスクラッチ・ビルドされている。 これまでこのクレーンの模型はどのスケールでも作ったモデラーがいないのではないかと思われる。

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96. Ledwoch, J., Warsaw 1: Tanks in the Uprising, August 1944 - October 1944, Leander & Ekholm Publishers, 2011, ISBN 978-91-97589-53-6.
ワルシャワ蜂起でドイツ軍と蜂起軍が使用した装甲車両に関する解説書。 カールについても1章が割かれている。 写真は見慣れたもので画質もあまりよくないが, カールによる砲撃による被害や不発弾などについての記述が珍しい。 英語。

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97. Ellis, C., PzKpfw IV at the front, Vol.5: Variants, 8wheels-good Publishing, 2011, ISBN 978-0-9563655-4-5
IV号弾薬運搬車の未発表写真が9枚あまり。 カールが一緒に写っているものもある。 残念ながら元の写真の画質がよくないらしく, あまりクリアでないものが多い。 個人が収集した写真のオンライン出版による書籍であり, 購入は Blurb.comから。 原則として通常の書店やAmazonなどのオンライン書店には出回っていない。 英語。

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98. Ledwoch, J., "PzKpfw IV vol.III", Tank Power Vol.374, Wydawnictwo Militaria, 2012, ISBN 9788372193742.
IV号戦車の派生型の解説書で, カール用弾薬運搬車も約10ページにわたって取り上げられている。 写真(約10枚)はいずれも他の資料でも見慣れたものばかり。 図版は同じシリーズのVol.281と同じである。 本文はポーランド語, 写真解説はポーランド語と英語のバイリンガル。

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99. Archer, L., Auerbach, W., "Panzerwrecks 15: German Armour 1944-45", Panzerwrecks, May, 2013, ISBN 978-1908032058.
カールNr.IIとNr.IVを米軍が捕獲した際の写真を中心に, 18ページにわたるカールの特集。 一部は Panzertractsのカール本などにも掲載されている物だが, 未発表写真多数。 大判で見やすく印刷されており,細部がよくわかる。 ただしあくまでwrecks(残骸)中心の写真集なので, これだけでカールの全容を知るというわけにはいかない。 英語。

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100. Culemeyer, J., "Die Eisenbahn ins Haus", VDI Verlag, 1987, ISBN 3-18-400615-8.
クレマイヤー・トレーラーの開発者ヨハン・クレマイヤー自身が1939年に著した技術解説書の復刻版。 同トレーラーについての文字通りの原典である。 ドイツ語。

101. Bode, W., "Alleskoenner fuer alle Wege", Bahn-Extra, pp.48-50, 5/2000, Oktober/November, GeraNova Zeitschriftenverlag, 2000, ISSN 0937-7174, ISBN 3-89724-148-X.
鉄道雑誌"BAHN EXTRA"の1920年〜1945年のドイツ国営鉄道(Deutche Reichsbahn) に関する特集号に, クレマイヤー・トレーラーの解説記事(3ページ)が掲載されている。 ドイツ語。

102. Kandler, U., "Culemeyer-Fahrzeuge", Ek-Verlag, April, 2013, ISBN 978-3-88255-242-3.
第2次世界大戦前及び戦時中のドイツ国営鉄道(Deutche Reichsbahn) におけるクレマイヤー・トレーラーの使用について, 写真を中心に解説した書籍である。 これまでクレマイヤー・トレーラーのまとまった書籍は数少なく, また開発者自身によるバイブルとも言うべきの著書[100] は入手が難しい状況にあるなかで, 本書の刊行は大変よろこばしい。 ドイツ語。

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■参考URL■

以下にインターネット上で閲覧できるカールに関する解説や写真をいくつかあげる。 これら以外にもあることは検索エンジンを使ってみるとすぐわかるが, 内容が印刷物の引用や単なる要約のように思われるものは除いた。

なおリンクをはることについて連絡や許可が必要である事が明記してあるサイトは除いてある。 (許可が必要な事に対して文句があるわけではないので念のため。 単にひとつひとつ連絡を取るのが面倒だったためです。)

  1. One35th Modeling Homepage
    http://www.one35th.com/

    カールの解説記事,実車写真,キット作例,文献紹介など,充実した内容を誇っている。

  2. www.jagdtiger.de
    http://www.jagdtiger.de/index2.htm

    現存する第2次大戦の各国の軍用車両の写真を集めたサイト。クビンカに残る車両, コブレンツのカールの砲弾などが掲載されている。

  3. Panzerlexikon.de... ein Internet Nachschlagewerk
    http://www.panzerlexikon.de/

    車両,火砲のデータを集めたサイト。 Ziuのワルシャワ蜂起時の発砲シーンの動画(Video Clipsのページ内)もある。

  4. Panzers in Scale
    http://medlem.spray.se/frippelin1/

    主にいろいろなキットの作例写真のサイトだが,なぜかカールの資料写真が充実している。

  5. Tank museum, Russia
    http://www.tankmuseum.ru/index.html

    クビンカ戦車博物館の公式サイト。

  6. Tank Modelerz Online
    http://www.ne.jp/asahi/tank/modelers/

    TMO氏による模型サイト。CMKのキットの製作記がある。

  7. 戦車研究室
    http://combat1.sakura.ne.jp/

    コンバット猫丸氏のサイト。

  8. Hillersleben Proving Ground
    http://www.provingground.info/index.htm

    ヒラースレーベン試射場に関する解説サイト。 カールに関する直接の解説はないが, 試射場で戦後発見された540mm砲弾の写真などが掲載されている。


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