MW-13 独／600mm自走臼砲カール

ピットロードから1/700ミニマム・ワールド・シリーズのNo.13として， メタル製の貨車輸送状態のカール本体2台と弾薬運搬車2台のセットが販売されている。 （メーカー・カタログ上では「列車砲」と記載されているが，もちろんこれは誤りである。 キットのパッケージや説明書の方には正しく「自走臼砲」と記されている。） 組み立て，塗装，それに鑑賞にも虫眼鏡は必須のキットである。 一体原型はどうやって作ったのか，苦労がしのばれる。

このスケールではキットに手を加えるのはよほどの技術の持ち主でないと不可能と思われるので， 塗装に凝ったり，数を揃えたりするのが一般的な楽しみ方になるのだろうか。

カール本体は部品2点，貨車の部品は前後各3点， 弾薬運搬車は車体とクレーン部の計2点から構成されている。 カールのシャーシは8転輪タイプでI, II号砲に対応する。 なお弾薬運搬車に関しては， 弾薬庫の前半部のハッチ（屋根）が省略されてしまっているのと， 搭載している砲弾が3発になってしまっているのがちょっと気になる。 ハセガワのキットを参考にしたのだろうか。

世の中には1/700ウォーターライン・シリーズに超絶のディテール工作ができるモデラーもいるようですが， 小生にはそのような技術はないので，素直にほとんど何もせずに仕上げました。

貨車輸送状態も自走状態もジャーマン・グレーの単色で， 1941〜1942年頃のI, II号砲のつもりです。

貨車輸送状態の方については，以下の2点だけ手を加えてあります。

• カールを吊るすブームのジャッキの部品が「上がった」状態でモールドされているのですが， このジャッキはカールを積んで移動中には「下がった」状態になっているのが正解です。 （ハセガワの輸送貨車のキットでも同じようにジャッキが上がった状態に成型されてしまっています。） 修正することも考えましたが，思い切って付けないでごまかしました。

• カールは貨車に載せられる時には砲身上部の駐退器が取り外されています。 そこでこの部分を削ってそれらしい外形にしました。 なお，この部分について正しく貨車輸送状態を再現しているキットは今のところ存在しません。