■カール各車両のニックネーム■

カール臼砲の正式名称は,時期によって異なるが,Karl-Geraet, Geraet 040/041などであり, Moerser Karl, Karlなどの呼称は通称である。 個々の砲(もしくは車両)には愛称がつけられていたことは広く知られている。 以下に砲番号(車両番号)と愛称の対比をまとめた。

Nr IAdam(アダム)/Baldur(バルドル)
Nr IIEve(イブ)/Wotan(ヴォータン)
Nr IIIOdin(オーディン)
Nr IVThor(トール)
Nr VLoki(ロキ)
Nr VIZiu(ツィウ)
Nr VIIFenrir(フェンリル)

これらの愛称をいつ誰がつけたのかは判然としないし, また時期によって異なる愛称が与えられていた可能性もある。 実際I号砲,II号砲はある時期にAdam, EveからBaldur, Wotanと呼び方が変わったと言われているが,時期は不明である。 なおBaldur, Wotanはともに綴りが数種類あるため実際にどの綴りが用いられてかは定かではない。 なお資料[37][39]には, I号砲にはRexという愛称が つけられていたことが言及されているが,他の文献でこの愛称について触れているものはない。

1945年頃にI号砲とVI号砲はいわゆる共食い整備が行われ,VI号砲の車体にI号砲の砲身, 砲架を組み合わせる形で1門分が稼動状態になったとされているが, その愛称がどうなったのかは不明である。クビンカ戦車博物館に保存されているのはこれである。

Adam/Baldur, Eve/Wotan, Odin, Fenrirについては車体に愛称が書かれている写真などは見つかっていない。 ただしAdamについては, クビンカ戦車博物館に残る車両の塗装を剥がした下から文字が発見されたことから (資料[38]), 書かれていた時期があったことは間違いない。 Eveについては,全体をすっぽり覆うカバーをかけれらて貨車に積載された状態で, カバーに「Eve」の文字が大きく書かれている写真が残っている。 またFenrirという愛称に言及している文献はあまり多くなく, 大元の出展もわからなかった。


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