■ドラゴン 1/35キット■

Part 2

■60cm砲身バージョン(6179)と54cm砲身バージョン(6181)との相違点■


6179 60cm Moerser "Karl" Geraet 040

6181 54cm Moerser "Loki" Geraet 041

6179は600mm砲身のGeraet 040,6181は540mm砲身のGeraet 041をモデル化している。 どちらも11転輪のシャーシ(Nr.III〜VII)であるが, 6179は発砲時および輸送時の車体を下げた状態, 6181の方は自走時の状態でサスペンション・アームがモールドされている。 二つのキットの本質的な違いは砲身とこのサスペンション部分だけで, 他の部分は基本的に同一の内容となっている。 ドラゴンやグンゼのキットは後発のバリエーションには不要部品が数多く含まれていて, (使い分ける部品がわかってさえいれば) 実質的に複数のバリエーションのコンバーチブル・キットになっている場合があるが, カールに関してはそのようなことはない(残念?!)。 なお6181は車体のモールドは自走状態であるのに箱絵は発砲状態になっており誤解を招く。

二つのキットの共通部分に関しては, 最初に出した6179での問題点の一部は6181では修正されている。 下に示した写真は6181のランナーである。 これらの改修部分は限定版である6179Xにも反映されている。

6181 走行状態の車台
6181 Bランナー
540mm砲身新規パーツ
6181 Cランナー
ハシゴ上部の湾曲部分が別部品となった
6181 Dランナー
駐退器のロッド周辺の部品が改修された
砲架に一部モールドが追加された
6181 Eランナー
駐退器関連の追加部品
ボルトの形状の修正
6179では3個とも同形状だった
車体内部の上から見える部分の追加部品
6181 エッチング・パーツ
6181 Hランナー
6179にはなかった種々の追加部品
Hランナーにあるノーテック・ライトと消火器(の「つもり」)の部品
ちょっと使えない

6181の照準器
右の6179のパーツと比べるとずいぶん改良されている

6179の照準器

  1. 砲身が540mmとなった。
  2. 540mm砲弾(プラスチック製)がついた。
  3. シャーシが自走状態となった。 ただし転輪配置はあいかわらず左右対称になってしまっている。
  4. 排気管の延長部分の部品がついた。
  5. エッチング・パーツでライフリング,操縦席の計器版, 砲架部分のリベットやボルトが追加された。 また,キットの説明書には使い方の指示はないものの, 工具の止め具などの細かいパーツも多数このエッチングに含まれているのはありがたい。
  6. 左右の折りたたみ式作業デッキの階段状部分で,省略されていた段が追加された。
  7. 砲架表面の一部にモールドが追加され, また車体中央の「桶」部分内側に一部部品が追加された。 (これらの改善点は モデルアート, No.634, 2003年6月号に掲載の作例 での追加工作とほぼ同等となっている。) 車体内部をきちんと再現したわけではないが, これで上から覗き込んだときにも少し見栄えがするようになった。
  8. 車体後部のハシゴ上部の湾曲部分が別部品となった。
  9. 砲尾の駐退器のロッド周りの形状が一部改修された。 またボルト類の形状が訂正された。 ただし6179のキットでおかしかったところが全部直ったわけではなく, 6本のロッドのうち中央の2本が細いのにキットでは6本とも同じ太さになっている点などは改良されていない。
  10. 車体前部のフェンダーにノーテック・ライトが追加された。 ただし,キットの設計者はこれが何であるのかわかっていないで図面を引いたのではないか, と勘ぐりたくなるほどひどい出来で,一見してノーテック・ライトだとはわからない。 使い物にならない。
  11. 工具箱(?),消火器などのOVMが追加された。 ただし消火器のモールドは一昔前のキットを見ているような出来で, ドラゴンさんよ,手を抜いたね,と言わざるを得ない。

デカールは6179は黒文字のZiu,白文字のLoki, 6181は黒文字のThorとLokiである。


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